Koide Miho

監督・脚本：シュエ・シャオルー　
撮影：クリストファー・ドイル　音楽：久石譲
CAST：ジェット・リー、ウェン・ジャン、グイ・ルンメイ、
ジュー・ユアンユアン、カオ・ユアンユアン、ドン・ヨン

水族館の技師、ワンさんは自閉症のひとり息子ターフーと二人暮らし。
ターフーは水槽で本当の魚みたいに泳ぎ、みんなの人気者です。
移動サーカスのピエロ・リンリンといい関係になったターフー。
そんな頃、ワンさんは事情をかかえ、ターフーのしつけに躍起になり始めます。

近所の商店主チャイさん、水族館の館長、養護学校の元校長・
劉先生たちのチカラを借りて、どうにかカタチになりはじめたころ、
海と天からワンさんに決心をせまる声がとどきます。

女性監督ならではのやさしい語り口が、こころにせまる作品です。

怒りや悲しみや不安だらけの現実に、優しくて優しくて、すべてがぜんぜん押しつけがましくなくて、無償の愛なんて言葉が恥ずかしくなるぐらいの笑顔に、私も微笑みながら泣いていた。私もこんな笑顔を浮かべたいって思った。そしてこんな笑顔を向けてもらえるようになりたいって思った。明日からちょっと優しい私が生まれそう。映像がすごくきれいで、音楽が心地良くて、水と光と海亀を観るだけでもぜひ。
そしてありがとう、ジェット・リー。少林寺を観て、あなたに憧れてカンフーを習いに行ったら首のヘルニアになったので、ちょっと距離を置いていたけれど、また大好きになりました。（koidemiho）

カンフーの達人ジェット・リーがアクションを封印したのみならず、「こんなにこの人の表情ってすてきだったんだぁ」と感心しきりの一作です。親子の情、ご近所さん、仕事仲間のあるべき関係。ちょっと前なら、あたりまえだったことがこんなにこころにせまるのは、なぜなんでしょうか？そんなこんなを感じていただけると、うれしいです。（大好きなグイ・ルンメイさんも出演）ピース！　ハービー